【第1回倉庫作業トラブル事例 】フォークリフト編①

倉庫作業に付き物であるトラブル。

倉庫で作業するときの必須アイテムであるフォークリフトで起こりえるトラブルや実際に当社で過去にあったトラブルをご紹介します。

フォークリフトの種類と特性について

■カウンターフォーク

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カウンターフォークはゴーカートのように運転席に座り、アクセル・ブレーキ(これにマニュアルの場合はクラッチ)が足元にあり、前後進と旋回ができます。

特徴としては、フォークの爪を引っ込めることができないのでリーチフォークに比べ旋回が大きくなること、パレット積載の際の重心が前輪あたりになること、タイヤが大きくアスファルトなどでも傷まないことなどあります。

■リーチフォーク

リーチフォークは、立って運転します。

足元にブレーキペダルがありますが、手元の前後進レバーで操作し、ペダルは踏むとブレーキ解除になります。

特徴としては、フォークの爪を前後することが可能であり、旋回を小さくすることが可能、タイヤが小さいため屋外は向いていないことなどがあります。

当社での使い分けとしては、リーチフォークはオーバースライダーより内側の倉庫内のみで使用、カウンターフォークはトラックバースなど倉庫外、庇(ひさし)より外はこちらを使用すると決めています。

また、フォークリフトはバッテリー車とガソリン車があり、充電式かガソリン補充が必要かといった駆動が2種類あります。

自動車と一緒ですね。

当然免許が必要で、倉庫内であっても免許がないと乗れません。

といっても「労働安全衛生法による技能講習終了証(フォークリフト運転技能講習)」というもので、座学と実技練習と試験を得れば、短期間で取得し、更新も必要ありません。

講習は理論と基本的な操作方法しか教えてくれませんので、こちらを終了しても実際に運転して、失敗してうまくなっていくしかないんです。

フォークリフトでのトラブル事例

1. バッテリー液の補充漏れ(バッテリーフォークリフト)

当社は充電式のバッテリーフォークを使用しています。

バッテリーに充電時にバッテリー液が自動で補充されるのですが、これが切れたら本当に大変!

バッテリーが故障してしまいます。

電気自動車と同じで、バッテリーがものすごく高いので、これだけは絶対に常に確認しておく必要があります。

当社では住友フォークリフトの機械を導入しています。(一切宣伝ではありません。。。)

こちらの一番良いところは、運転席の目に入る場所にバッテリー液の容器が外付けされているので、一目で減っていることが確認できることです。これが他社の場合、どこかしらを開けないと見れないなどでトラブルが起きがちです。

ご参考にいただければと思います。

2. リーチフォークのタイヤの摩耗

上記「種類と特性」で記載しましたが、タイヤの形状がカウンターとリーチで違います。

当社ではリーチフォークで倉庫内外でのシャッターにある段差を毎日乗り越え、庇にあるパレットを倉庫構内に入れる作業をしていましたら、ある日から「カタカタ」と走っていると異音がし、タイヤの状態が悪くなってしまいました。

タイヤはゴムで出来ているため消耗品ではありますが、経費を抑えるため長持ちさせたいものです。

リーチフォークのタイヤは繊細ですので、倉庫内の平らなところのみを入るようにしましょう。

3. 奥のパレットへのフォークの爪の突き刺しや持ち上げ

これは、フォークリフトの運転をしたことがある方でしたら、全員ご経験があるのではないでしょうか。

商品を載せるパレットには様々なサイズがあり、110×110㎝のいわゆる標準パレットといわれるものに通常のフォークの爪は合わされて長さが設定されています。

A版・B版や変形パレットなどは長さが短く、フォークリフトの爪を奥まで差すと爪の先端が数10㎝出てしまいます。

差す対象のパレットの奥にくっ付いた状態で別のパレットが置かれていて、そちらの商品を刺してしまうことがあります。

こちらは差す面に対しては標準パレットと同サイズ、奥行きがない変形パレットの場合、確認漏れにより発生の確立が上がります。

同様に奥のパレットまで持ち上げてしまい、パレットごと商品が崩落した例など事故例はたくさんあります。

4. 旋回時の衝突事故

フォークリフトは小さな旋回が可能な機械です。

しかし、サイズが大きくパワーがあるため、少しの手先の操作ミスで大きな事故につながります。

旋回時、内径側をぶつけないよう気を付け過ぎるあまりに外径に広がり、外側にある商品をぶつけることがあります。

逆もしかりです。

私はこれで、木のパレットを粉々に割ったことがあります。

商品は無事でなによりでしたが。

5. 横転

フォークリフトは時速10km程度しか出ません。

当社フォークリストは1500kgまで積載対応してますので、積載重量と同様、自車重量が1台1500kgあります。

小回りがきくため、これくらいのスピードでも速度が出ていると、バランスを崩してしまう場合があります。

フォークリフトでの転倒はとても危険です。

無理な速度を出しての走行は、転倒の危険性だけではなく、次に続く人身事故につながる可能性もあります。

ゆっくりと安全な走行を心がけましょう。

 

6. 人身事故

今年も埼玉県内でフォークリフトの転倒による人身事故で、運転手の命が奪われる事故がありました。

また、作業員がフォークリフトのタイヤに足を踏まれ骨折するといった事故はたくさん起きています。

作業員が自分の身を守ることも当然大切ですが、作業に熱中しているあまり、フォークの存在に気付かないことがありえます。

運転中の前後左右の確認と近くを通る際の声掛けは徹底してやってまいりましょう。


物流・倉庫作業のご相談はお問い合せフォームよりお待ちしております。

株式会社Link Structure

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